〈ボクハ・ココニ・イマス 消失刑〉梶尾真治

消失刑という、言葉がやけに気になって、図書館から取り寄せました。
今年の2月発売なのに、もう予約がない状態なので、妙なお得感?を感じます(笑)

罪を犯して懲役1年の実刑が下った浅見克則。
控訴せず、反省していることが考慮された克則は、懲役刑ではない、消失刑の選択肢を与えられる。
消失刑の場合、刑期が8ヵ月に短縮されるという。
克則は即座に消失刑を選択する。
けれどもその消失刑とは、パニッシング・リングという首にはめたリングが、はめた者を特殊電波で包んでしまい、第3者の眼には、まったく見えなくなるという刑だった。
つまり、克則は透明人間になってしまうのだ。
最初は刑務所で過ごすよりはいいと思っていた克則だったが、第3者との関わりを一切断ち切られた世界で、徐々に人恋しくなってくる。。。

まずはなんといっても、消失刑という着想がいいです。
このアイデアだけでも、この小説は成功といえるんじゃないか、と。
ただ、克則のほかに消失刑の受刑者がいるのに、この刑を管理している管理センターが突然なくなったりしたのはなんのためだったのか?や、実験的にやっている試験段階のはずなのに、死人が多くでてもお構いなしのところなんかは、ちょっとという感じ。。。(もしかしたら死人が出すぎて、責任者がずらかったのかもしれないけれど(笑))
ラスト近く、菜都美と声で会話ができたり、その菜都美を簡単に見つけ出してしまったのにもご都合主義を感じるけれど、総じては面白かったので、細かいことは、ま、いいか、ということで。。。(笑)

光文社 2010年2月発行 ★★★☆


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コメントの投稿

Secre

No title

そんなリングがあったら、悪用するヤツのほうが増えそう。

管理センターが突然なくなったら、刑が永遠に続くんでしょうか。
(リングの電池切れ待ち??)

No title

見えないことが罰になるって、日本的な考え方かも知れませんね。
『透明人間』の場合悪いことをたくさんするので、ばれるのが困ることだったし、『インビジブル・マン』の場合は、確か哲学的に考察はしていたけれど、人と交流できないことを悩んではいなかった印象が・・・
でもこれは面白そうですね。予約が少なすぎるのが気になるけど・・・(笑)

No title

イカダさん。いちおう刑の執行という実験的に行われることなので、いろいろと不具合がでて。。。という展開です。刑が永遠にというのが、この小説の見せ場となっています。おっ、電池切れというのはいい案かも。。。

No title

めにいさん。この刑の場合は、人間に近づくと、リングが絞まって首が危なくなるので、悪いことは出来ないことになっています。こういった話事態が新鮮なので、なかなか面白く読めます。予約が少ないは内容ではなく、知名度の問題なのかも。結末は無難といえば無難すぎますが。。。

No title

わぁ~~~、すごいですね~~^^発想が。透明人間、どうなるんでしょうか・・・ポチ☆そういう人まわりにいるかもしれませんね、な訳ないか~~(^^;

No title

これは発想の勝利だと思います。こういったアイデアを一発考えただけでも、著者はガッツポーズを取ったのではないか、と。。。(笑)

No title

ブログが黒いのに驚きました(笑)
消失刑…「むしろお願いしたい」と思いましたが悪いこと出来ないんですか(笑)
買い物とかもできなくて餓死しそうですが… 自販機生活?

No title

たまに黒くしてみました(笑)
3食は、毎日、管理センターまでいって、そこで自販機から出てくるのを持ってきてという展開です。でもその管理センターがなくなってしまえば餓死の危機に陥ってしまいますから、というのが、この小説の落としどころです。

No title

いいアイデアでしたね。でも確かにご都合主義的なところが強くて、気になりました。もう少しアイデアを練ってほしかったような・・・
とはいえ、面白く読みました。

No title

たしかにアイデアだけは素晴らしいので、たとえご都合主義が見え隠れしてても気にならない、得な小説ですね(笑) ほんと、面白く読めるというのはいいことです。
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

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