〈我らの罪を許したまえ〉ロマン・サルドゥ

最近、新刊をミステリマガジンでチェックしているんですが、その書評で〈薔薇の名前〉級の歴史ミステリーと紹介されてあったので、すぐさまチェックしました。
〈薔薇の名前〉といえば、もう、めくるめく物語展開に、上下巻の長さもモノともせず読みまくり、めっぽう面白いものを読んだという満足感で、ふらふらになった覚えがあります(笑)
いままでにもこれ以上の海外ミステリーにはまだ巡りあっていないから、これ級の小説があったとなれば、飛びつかなくては女が廃ります。。。(笑)

13世紀の南フランスのドラガン司教区で、アカン司教が何者かに殺害される。
アカン司教の過去は謎に包まれていて、その真相を調べるために、シュケ助任司祭はアカン司祭の遺体を伴ってパリへと向かう。
それて入れ違うように、アカン司祭から、内密に呼び寄せられた、司祭アノン・ギは、半年前にドラガン司教区で、3人の親子が惨殺された近くにあるといわれる、呪われた村を目指すことになる。
一方、ローマ教皇庁では、不祥事を起こした息子を救おうと、一世を風靡した高名な騎士が現われる。
別々に進行する三つがリンクをするとき、予想もつかない恐ろしい結末を迎えることになる。。。

あらすじだけでも、かなりそそられますが、ストーリーや、登場人物であるアンノ・ギやシュケなどもいい感じで、しかも初っ端から謎めく展開に読むほうのテンションもいやでもあがります(笑)
さすがに〈薔薇の名前〉級というのも、うなずける出来です。
内容的には、いくらキリスト教の布教のためとはいえ、ここまでやるか~みたいなものもあるけれど、たぶん、昔は実際にこんなことがあったのだろうな、と。
騙すほうも騙すほうだけれど、騙されるほうも騙されるほう、かも。
ただ、真相が徐々にわかってくればくるほど、徐々に面白くない感じになってきて(笑)、村に旅の一座が来たときには、ちょっとうまく行き過ぎの感もして、しかも事が難なく解決へと導かれていくさまは、案外、淡白だとか思っていたら、えっ~~~!! 
そんな~~!
おいおいおいおいおいっ。
予想もつかない恐ろしい結末って、謎の部分ではなくて、こっちのことかよ~
そんな、殺生な~~!
と、本当に予期しない結末に、ちょっとびっくりというか、唖然としてしまった。
まさか、こうくるとは誰も思っていなかったのでは??
ま、そういったところが意外といえば意外だけれど、どうも後味が悪すぎるような。。。(笑)
〈薔薇の名前〉級の謎を途中までは堪能できるので読んでいて面白かったけれど、ラストがう~ん、こんなのあり?となってしまった。
この結末もいいとは思うけれど、微妙にむなしいさが残ったりした。
〈薔薇の名前〉級小説への道のりは案外、険しいかも。。。

河出書房新社 2010年5月発行 ★★★☆


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コメントの投稿

Secre

No title

この記事を読んで薔薇の名前という本を読んでみたくなりました

No title

もう20年前の出版なんですけれど、文庫化してませんね。東京創元社はかなり強気です(笑)

No title

薔薇の名前は、映画で見てしまい、ショーンコネリーは格好良かったけれど、謎解きがいまひとつで原作は読んでいません。
フーコーの振り子は読んで面白かったんですけどねえ。
我らが罪を・・・は、11番目に並びました。

No title

映画は、小説に比べると、けっこう淡白でした。上下巻の小説を映画にしたのだから、仕方がないといえば仕方がないのですけれど。。。この小説も謎めいた展開で、なかなか面白いですよ。ラストに驚愕が待っています。。。どんよりすること間違いなし。。。(笑)

No title

〈薔薇の名前〉は前々から気になってるんですがなんか内容が重そうなんで読んでないんです。
そこまで絶賛ですか~ 予定リストの8番に入れておきました。

↑みんな〈薔薇の名前〉へのコメントですね~(笑)

No title

ま、明るくはないですね。はっきりいって暗いです(笑) でもなかなか読みやすいです、というか、私は読みやすくないと読まないもので。。。(笑) ちょっと怪しげな雰囲気を堪能したい方にお薦めです。予定リストの8番というところが微妙にいいですね(笑)

No title

記事の文体がいつもと違ってひっくり返ってますね。よほどぶっ飛んだ内容だったに違いない。

No title

驚愕のラストと謳っていたんですけれど、かなり予期していないラストだったので、おののきました。

No title

あらすじだけでもかなりそそられる・・・読んでみたいが、後味の悪い結末、好みじゃないかも。恐ろしい(^^;

No title

後味の悪い結末は最近では、これが一番ではないか、と(笑) それ以外はかなり愉しめるんですけれど。。。

No title

やっと記事にできましたが、時間が経ちすぎて物語をかなり忘れてます(笑)。
確かにラストは後味が悪いけれどリアルでしたね。

No title

私はかなり忘れてしまっているけれど(笑)、ラストへの展開がやや大雑把だったので、もうちょっと粘って欲しかった気もしました。途中までは面白かったんですが。
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

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