〈光媒の花〉道尾秀介

帯に「この全六章を書けただけでも、僕は作家になってよかったと思います」と書かれてあります。
私はこの文句を新聞広告でみたのですが、これは図書館予約をとらないとと思うのと同時に、なんか嫌な予感も駆け巡ったりもしたんです(笑)
なぜなら、タイトルが〈龍神の雨〉〈球体の蛇〉と、いまいちだった作品と似ているから。。。(笑)
読んでみて、やっぱり、好きじゃない作品というのは、タイトルでわかるな、といった感じでした(笑)

痴呆症の母を抱えながら、印章店を営む独身の男が、あるとき母が描いている笹の花をみて、過去のことを思い出す、の【隠れ鬼】
両親が共働きで、ふたりきりの兄妹は夜になって、虫をとりに河原へと向かうが、そこに何者かがやってきて、の【虫送り】
昆虫学者になり損ねたホームレス男の過去には、ある少女の思い出があった、の【冬の蝶】
両親のいさかいのせいで、耳が聞こえなくなってしまった少女、の【春の蝶】
姉が入院したのを機に、仲違いしていた母親と再会した弟、の【風媒花】
母親が再婚して名字が変わる生徒の問題を抱える女教員、の【遠い光】

連作短篇ということで、ひとつひとつの短篇はなにげに繋がっていて、1つの短篇では語られなかった真実が違う短篇でわかったり、その人物の、のちのこともわかったりと、連作のいいところどり?という感じです。
でも、ちょっと文学がかっているからか、性的な生々しさみたいなものもあって、どうにも苦手な分野でした。
エロは嫌いではないのですが(笑)、少年の性の目覚め(笑)とか、少女への性的ないたずらなど、この手の純文学的エロエロ(?)はちょっと苦手かも。。。
直木賞候補になったりしているから、文学っぽいのを意識しているのかもしれないけれど、願わくば、純文学の方向に行かないでといった感じです。

集英社 2010年3月発行 ★★★


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Secre

No title

こんな陰険な工口は僕もあまり好きではないですねぇ。でも、それが文学なんでしょうねぇ…w
作家さんのソッチ方面って何かあまり上手そうじゃないですねぇwって話変な方向にそれちゃいましたね^^;

No title

エロ系書こうと思ったら迷いを捨てないとダメですね。あとは笑いを取ろうと狙うとか。
とは言えこってりストレートずばりなエロも逆に面白くないし。
早い話文学の道は厳しい????

No title

気まぐれさん。この作品はよく書評に取り上げられているので、好きな人は素晴らしくいいんでしょうね。。。陰惨エロ文学もいいですけれど、もっとミステリの方面で勝負してほしいです。

No title

イカダさん。エロ系はこなれてないと?ある意味、むずかしいかもしれませんね。しかもエロで笑いをとるとなると、もっと難しい。。。(笑) 何事も文学の道は険しいようです。

No title

純文学的エロエロって、逆に興味が出ますけど(笑)、納得がいくかどうかは別ですね。

No title

なんだかんだいって作品は読ませるので、たぶん、好きな路線の人にはたまらないのかもしれないです。ただ好みの問題かと(笑)
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

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