〈蝦蟇倉市事件1〉伊坂幸太郎他

伊坂幸太郎、道尾秀介、大山誠一郎、伯方雪日、福田栄一といった、70年代生まれの作家による、架空の市である蝦蟇倉市を舞台にしたミステリアンソロジー第一弾。
はっきりいって、5人の作家中で3人の名前だけはぜんぜん知らなかったんですが(汗)、とりあえずは企画ものということで、興味を持ちました。
語呂が蝦蟇倉だから、どことなく身近な市ではないかと(笑)、そういった思惑もあって、読んでみたのですが、海と山に囲まれた風光明媚な街といい、しかも神社仏閣もあったりして、なんとなく、それっぽい感じでしたね。

【弓投げの崖は見てはいけない】道尾秀介
蝦蟇骨トンネル手前にある、自殺の名所である、弓投げの崖は自殺者が多数出ていることから、運転中は決して見ないほうがいいとされている。
その蝦蟇骨スカイラインを車で運転している安見邦夫は事故を起こしてしまう。。。
こうだと思わせて、じつはこうだったという、道尾秀介らしさが色濃く出ている作品。
ラスト、部屋から出た弓子が真下に見たものは、森野雅也でしょうか?
たぶん、旦那は蝦蟇骨トンネルに向かっているはずなので、真下にはいないはずだと思うのですが。。。

【浜田青年ホントスカ】伊坂幸太郎
「本当っすか」が口癖の浜田青年は蝦蟇倉市にやってきた。
そこで相談屋をやっている稲垣に声をかけられ、助手をやることになるのだったが。。。
おお、これは。。。
なかなか意表をついた展開で、【弓投げの崖~】での旦那がどうやって出来たのかが明かされるのも面白い。
ヤバイ感じのラストはどうも、良い方向に向かったようで。。。

【不可能犯罪係自身の事件】大山誠一郎
蝦蟇倉市では不可能犯罪が、年間約15件も起こるために、警察署では不可能犯罪係という部署もあるほど。
不可能犯罪係の顔ともいえる蝦蟇倉大学の真知博士はこの街で起きる不可能犯罪を今まで多数解いてきた。
が、あるとき、自分の住んでいるマンションで、不可能犯罪が起き、博士が容疑者になってしまう。。。
う~ん。これはちょっと無理っぽい解決のような気もする。

【大黒天】福田栄一
店に長年飾ってあった大黒天の彫り物。
あるとき、男がやってきて、大黒天は、今は亡きここの主人が盗んだものだといって、返すようにいう。
話がこじれるとややこしくなるから、男に大黒天を返すのだが。。。
孫たち姉弟がおじいさんの過去に何があったかを探る展開が面白く、なかなか。

【Gカップ・フェイント】伯方雪日
格闘技の大会である、蝦蟇倉グラップリングワールドカップ──通称Gカップが蝦蟇倉市で開催されるので、市はマッチョで怪物じみた外国人に占拠されていた。
そんななかで、蝦蟇倉西高校の鳴海凪も高校の大会で優勝し、出る資格を得る。
そんなとき、この大会のために作られた、元カリスマプロレスラーの市長の顔に似た銅像の下で、この銅像の製作者が殺されているのが発見される。
十トンもの銅像の下でなぜ下敷きになって死んだのか。。。?
最初タイトルのGカップって、女性のサイズのことだと思っていたのは私だけ。。。?(笑)

なんか犯罪多いけれど(笑)、妙に魅力的な蝦蟇倉市。
いざ、蝦蟇倉、と、ちょっとこんな市に行きたくなってきた。
第二弾も楽しみです。


東京創元社 2010年1月発行
★★★☆
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Secre

No title

蝦蟇倉市殺人事件現場ツァーがあったら、ぜひ参加したいですよね(笑)
2も読んだのですが、こちらは知らない作家さんたちばかりで・・

No title

Gカップはやっぱり、外人マッチョより女性がいいです。

No title

Gカップって言ったら普通は胸のことですよね~(笑)
実際のK倉市でも格闘技大会が開催されたりするんでしょうか?

No title

不思議な町の話は好きです
いろんな作家さんが創りだす町はいろんな姿を見せるのでしょうね

No title

めにいさん。たしかに2は、米澤さん以外はあまり聞かない名前ですね。でも2名ほど、聞いたことがある作家さんがいました(笑) これから蝦蟇倉市がどういった発展を遂げるのか楽しみです。

No title

イカダさん。Gカップはマッチョの方のサイズ、という意味もあったんですね(笑) いや~恐ろしい光景です(笑)

No title

びぎRさん。普通はGカップの女性が何か殺人に巻き込まれる展開のタイトルですよね(笑) 北東部にある真新しいホールでは格闘技大会は開催したことはないと思います。たぶん。。。

No title

タヌキさん。ちょっとどこかの街に似ているけれど、やはり蝦蟇倉市っていうのは、独特の色濃い感じの街です。こういった企画ものって、書いている人の楽しさが伝わってきて面白いです。

No title

こうゆう話かいてみようかな。なんかあんまり哲学考えずにかけるかもね。

No title

架空の街を、いろいろな人が描くというのはなかなかいい企画だと思います。ばっどさんでも企画でやってくれないでしょうか?
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

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