〈鳳凰の黙示録〉荒山徹

荒山作品をひとことで言うなら、トンデモ伝奇歴史小説といったところです。
朝鮮語を喋る入れ歯だとか(笑)、オスカルやアンドレといったベルばらのキャラ名が堂々と登場してきても、なんら違和感もなく、むしろ、荒山徹作品だからこんなもんでしょ、で許される稀有な作家であります。
今回の作品もまた、顔は虎で、体はナイスバディのおねーちゃんとか(グインのような感じかも。。。(笑))、蛇女とか、亀男だとか、妖術師がでてきて、トンデモ度をきわめております(笑)

朝鮮国王の命令で、琴七剣(日本でいう忍者のようなもの)たちは、先王の遺児である王子、永昌大君を暗殺しに行くのだが、琴七剣の長である紅蓮の判断で、一転、王子を救い出すことになる。
国王を裏切って、王子を伴って逃げる琴七剣たちに、魔別抄の魔の手が迫る。
琴七剣唯一の生き残りとなった女剣士、碧蓮は、紅蓮の最期の言葉に従って、王子と共に鳳凰卵の鍵を捜しに、白頭山に行くのだが。。。

琴七剣と魔別抄は、ちょうど日本でいう、甲賀と伊賀みたいな感じのようです。
そういえば、奇態な体を持つ妖術師たちの闘いということで、ちょっと山田風太郎の〈甲賀忍法帖〉みたいなノリかもしれないですね。
それプラス、古代からの龍族と鳳凰族の闘いを絡めて、物語はクライマックスへと。
鳳凰卵の鍵を手にした碧蓮と王子は、その鍵を欲する、日本の大阪へ。
そして聖徳太子が封印したとされる、鳳凰卵の封印を解く。。。
それにしても、たったいま、秀頼が徳川に攻め滅ぼされるその刹那の大阪城にそんなものがあったのか(笑)と思わせるような、史実に絡めたトンデモ?(笑)フィクション。
ちょっと日本に入ってから、展開が雑なような気もしましたが、なかなか面白かったです。


集英社 2009年7月発行
★★★
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Secre

No title

こういうの好きです

No title

そのうちグインとかも登場させちゃうかもしれませんね~
いっそのこと荒山氏にグインの続編書いてもらうとか(笑)

No title

豹頭ならぬ虎頭の女ですか・・・これまた面白そうな。
夢枕獏氏は好きだし、山田風太郎氏も何とか読めるので、これは大丈夫かしら?、

No title

以前、トークショーで荒山先生ご自身が雑誌連載していた本作を
書き直したいとおっしゃっていたらしいのですが…おそらくは
そんな事はせずに出してしまったのかもしれませんね(^^;)

だから、後半が雑なのかも!?

No title

大阪城に鳳凰卵の史実ってあったかな。
まあ面白かったら、言うに及ばず(笑。ヨカッタネ!
ふう~。肩痛いっす。。

No title

タヌキさん。私もこういったものに愛を感じます(笑)

No title

びぎRさん。特撮成分が多いので、グインが出てもなんら違和感がないかも(笑)
愚淫とかトンデモない当て字されたりして。。。(笑)

No title

めにいさん。荒山徹入門としてオスカルとアンドレが出てくる柳生雨月抄がお薦めです。作風が合うか合わないかは保障できませんけど(笑)

No title

DONさん。内容の割にはページ数も意外と?短かったし、書きなおさなかった疑惑は濃いですね(笑) とはいっても、そのあとに出版が控えていた上下巻の「徳川家康」のほうに手間取ってのかもしれないけれど。。。(笑)

No title

novel1dayさん。鳳凰卵はトンデモフィクションですよ。もちろん。。。(笑)

No title

へ~、こんな作家がいたんだ!面白そうだ。。

No title

違う作品では、モスラとかも出てきます。。。なかなか愛のある作家だと思います(笑)

No title

確かに、こんなハチャメチャで、なおかつ、整合性の取れてる作品を書いてみたいもんですね^^

No title

ハチャメチャだけれど、このくらいのものを書くにはそれ相当の力量もいる感じです。
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

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