〈沼の王の娘〉カレン・ディオンヌ

2人の娘がいるヘレナは、終身刑で服役中のジェイコブ・ホルブルックが脱走したことを知る。
かつて14歳の少女を誘拐して監禁したジェイコブは、ヘレナの父親でもあった。
ヘレナは子供のころの人里から離れた山奥のキャビンでの、父親と母親との生活が脳裏に甦ってくるのだった。
主人公が、拉致監禁された際にできた子供というのが、この話の核であって最大の落としどころかもしれない。
子供のころは事件のことを知らずに生きてきて、父親に山歩きから狩り、拳銃使いなども仕込まれているので、父親に対しての愛情も少しはあるわけで、でもその反面、憎しみもあるといった、複雑な心情を持っているといった設定がなかなか読ませる。
ただ単に父親を捜しに追いかけるといった話なんですが、主人公の子供のころの出来事とかを間に挟むことによって、より重厚な物語になったような気がします。
どんでん返しとか、あっと驚く結末はないけれど、最後まで読み進めてしまう、著者の筆力は確かかもしれない。

2019年2月発行 株式会社ハーパーコリンズ・ジャパン ★★★☆
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Secre

No title

ああ!
よく読むと主人公がヘレナで拉致監禁されたのが母?・・・かな・・汗)

No title

> toll-npcさん
そういったところです。書き方ややこしかったかも。。。(汗)

No title

なかなか凄い親子関係ですね。ここまででは無いにしろ似たような状況は実在するわけで… 当事者は大変そうです。

No title

> びぎRさん
あまり突っ込むことのできない事件だからこそ、想像力を駆使して描いたといった感じでしょうか。たしかに当事者はもっと大変だろうけれど。
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

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