〈荒野にて〉ウィリー・ヴローティン

私の好きな小説ジャンルのトップに終末世界が君臨しているんですけれど、その下の下あたりに(笑)、ロードムービーものの小説というジャンルも何気にあったりする。
この小説は老いた競走馬を連れた少年が荒野を旅するという、あらすじだけでぐっと来た(笑)
奔放な父親に育てられたチャーリーは母の顔すらも知らない。
ある時父親が恋人と遊びに行って帰ってこなくなったことから、食べるために近くにある競馬場で働くことになるのだが。。。
この手のジャンルは最後はどうなるのか先が読める話ではあるけれど(たまに「テルマ&ルイーズ」みたいなびっくりするような結末が待っているのもあるけれど)、登場人物の境遇や話の過程の目新しさをどう読ませるかが著者の腕の見せ所なので、この小説はその点では成功しているかもしれない。
実は私、文章を読んでいて、先が読めてしまってあまり退屈な文章だと頭に入ってこなくなって、流し読みをする癖があるんだけれど、この小説に限ってはそれがなかった。
こういうところは、やはり著者の力によるものなんだろう。
映画化されるということで、映画もぜひとも観てみたい。

2019年3月発行 株式会社早川書房 ★★★☆
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Secre

No title

著者の腕力発揮ですね。
よく小説の講座で先生がそう言っていました。
力のある作品のようで、興味あります。

No title

> Puffさん
単純な話を読ませる話に持っていくのが小説家の腕のようですね。
昔、小なる説だった小説が長編化していったのは小説家のワザなのかもしれません。
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

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