〈本と鍵の季節〉米澤穂信

高校二年生の堀川次郎はこの春から同じ高校二年の松倉詩門と、利用者のいない図書館で図書委員の仕事をすることになったことから、さまざまな謎を持ち込まれるようになる。。。
図書館からきて短編連作集ということに気づいたんだけれど、どちらかというとこの方の本領発揮は短編連作にある感じがする。
しかもかなり苦めの後味の。。。
初っ端の「913」からして、読んでいて不穏な感じが漂いました(笑)

913
先輩の元図書委員から持ち込まれた話は、死んだおじいさんの金庫の暗証番号を解くということだった。
途中から、この件は普通じゃないという感じが半端なくて、そこのところが上手い具合に功を奏した感じ。

ロックオンロッカー
紹介者と紹介する人が2人で来店すると、四割引きになる美容室での話。
これの落ち、私はもっとアコギなことを考えていたのを報告しておきます(笑)

金曜に彼は何をしたのか
職員室の近くの窓ガラスが割られた事件でちょっと問題児の兄が疑われ、弟がその疑いを証明してほしいと頼む。
窓ガラスを割ったのは思ってもみない人だった。
これはちょっと伏線が冴えた事件かもしれない。

ない本
自殺した三年生が最後に読んでいた本を探しに、友人が図書室に訪ねに来るが。。。
これも最後に不穏な空気になる話。
あまり小細工はやらないほうが良かったかも。。。

昔話を聞かせておくれよ
松倉詩門の六年前の解けないお宝話に、堀川が解き明かすのだが。。。
これはちょっと良い解決、でもこれで終わりと思っていたら次の、友よ知るなかれ、で再び不穏な空気になる話になっていた!(笑)

友よ知るなかれ
前の話が裏返る話で、これは法に触れるけれど、私的には松倉の気持ちもわかる気が。。。

やっぱり米澤穂信さんの書く連作は普通に終わらなくて、ずっしりと重い。。。
爽快感とか無縁かも。
でもそこが良い。

2018年12月発行 株式会社集英社 ★★★☆
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Secre

No title

先日読んだ家日和(奥田英朗)は不穏な出だしながら明るい結末の短編集でしたが、真反対のようですね。私もドヨン系の方が好きかも(笑)

No title

こんばんは♪
それぞれ面白そうなストーリーに思えますが、不穏な感じなんですね。
ちょっと苦手かも^^;

No title

> びぎRさん
最初はちょっと軽いノリのようでいて、どんよりに落とすんですよ、それもとことん(笑)

No title

> Puffさん
不穏を通り越して、ちょっと人間として嫌な部分になる話、でも本当はこういう部分は誰にでもあるんですが。。。

No title

>ずっしりと重い。。。
爽快感とか無縁かも。

うわー!!?
読めないかも・・・^^;)

No title

> toll-npcさん
人間の嫌な部分を抉り出してくる、みたいな、そういった感じでちょっと考えさせられる短篇でした。
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

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