〈アメリカン・ウォー上・下〉オマル・エル=アッカド

単なる戦争ものだったら図書館予約をとっていないけれど、この本は環境破壊で水没しつつあるアメリカの近未来設定なので手を出してみました。
余命いくばくもない歴史学者が若いころに出会った、サラット・チェスナットという女性。
物語は歴史学者の回想で始まり、チェスナット一家が合衆国の内戦を機に難民キャンプへ避難して大虐殺をうけてそれぞれの運命が変わっていくところを描く。
一読してなるほど。。。
感情移入がしにくい、つかみどころのない小説って感じ。
著者が元記者ということがうなずける出来かもしれない。
それと、文章やセリフから近未来感が漂ってこないのも、終末世界好きな私にとってはちょっといただけないかも。
読んでいる最中に、現代のリアルなアメリカみたいな感覚を何度も受けたので、これいっそのこと現代アメリカ近辺の──2020年設定でやってみてもよかったかもしれない(この本の設定は2075年)
ともあれ、近未来設定の背景をこれでもかと書き込んで読者にその世界観の中に引きずり込めば、意外と良い話になったであろう感じが惜しい。
ラストの秀逸さも倍増したのにね。
といいつつ、池上彰さんの解説でなんとなく全体事情がつかめた私だけれど(笑)

2018年9月発行 株式会社新潮社 ★★★
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No title

アメリカは内戦でしか荒れない。と言う自信はあるみたいだけど、要するに『温暖化なんてウソだっ!』とか言ってるどこかの大統領への当てつけみたいな小説でしょうかね。

No title

> イカダさん
ま、著者の方がイスラム系っぽい感じですから、そんな感じも取れますね。。。この小説は池上彰さんいわく、今の中東とアメリカの立場を逆にした感じらしいです。

No title

こんばんは。
池上彰さんの解説でなんとなく全体事情がつかめる、なるほど。
ちょっと興味あります。

No title

> Puffさん
池上さんはねこういうところに明るいしわかりやすいので、なかなかためになります。。。
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

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