〈海岸の女たち〉トーヴェ・アルステルダール

フリージャーナリストの夫が取材先で失踪した。
舞台美術家のわたしは夫の手紙と一緒に送られてきた手がかりを頼りにパリへと向かうことに。。。
デビュー作ということですが、なかなか書くことに慣れている感じがするので、これからが楽しみな人かもしれない。
まず、なんといっても、夫の特徴をあまり描かないで、終盤手前になって明らかにするところ。
これまであまり重要だと思っていなかった1エピソードが、とたんに重要さを増して鮮やかに甦ってくる。
ここのところのさばき方が、ちょっと上手いな、と思った。
そのあとの、ここまでやられるんかい、やるんかい、みたいな展開も、読み手の想像を突き抜けて行って(笑)良いのだけれど、長すぎてなんか後味がすっきりとしない感じもした。
でも、女性が描いたとは思えない酷な終わり方は、これからのストーリーを描くにおいて、著者の可能性を大幅に広げたことは確かかも。
そういう意味では、読み手の想像を突き抜けていくことはむしろ面白いんじゃないかと、そんなことを思ったりした。

2017年4月発行 (株)東京創元社 ★★★☆
スポンサーサイト



コメントの投稿

Secre

No title

トーヴェと言えばムーミンの原作者と同じ名前ですが、このかたもフィンランド出身?
最後らへんでド派手にぶちかますのは、映画とかアニメに多いし、もしや業界人かも。

No title

> イカダさん
たしか北欧ミステリーの女王と謳われていました。なるほど。。。ムーミンの原作者もトーヴェでしたか。。。最近のミステリは北欧がオイシイらしいです。。。

No title

「酷な終わり方」って割と好きなんでちょっと興味あります(笑)

No title

> びぎRさん
ラストに行くにしたがってこれだけ散々な目に遭う女主人公も珍しいかもしれない。無難に丸くまとまるよりは良いかもしれないですが。。。
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
カテゴリ
訪問者数
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR