〈忘れられた巨人〉カズオ・イシグロ

前作〈わたしを離さないで〉から10年経っているというからちょっと驚きました。
私の書いた記事を探したら、2006年となっていたので、たしかに10年経っているかも。。。
ということは私のブログも10年経っていたということで、月日の経つのは早いもんですね。。。
これから10年もあっという間に過ぎていくのだと思うと恐ろしい感じもしたりします。
で、この〈忘れられた巨人〉の背景はアーサー王が死んだ後の設定になっています。
悪鬼、妖精、竜などが跋扈する世界で、老夫婦が息子を訪ねる旅に出ることを思い出します。
あたりには霧が立ち込めて、その霧が人々の忘却を誘っているので、皆、大切な記憶を忘れてしまっているというなか、老夫婦はようやく思い出して行動に移すのです。
この設定の導入部から読者を惹きつけます。
この曖昧な設定から読み進めていくうちに、確固とした世界観が浮かび上がってくる様は、やはり上手いしかいいようがないかもしれないです。
最後のほうで、霧の元凶だったものを取り払うと同時に、いろいろなことの運命が始動し始めるという巧みな仕掛けや、老夫婦の運命に、やはりこうなるか、みたいな感じもあって、最後まで飽きずに読めました。
読後、あそこで終わるなよ(笑)、みたいなものもありますが、たぶん、あの船はアレなのでしょう。
なので、アクセルのほうはもっと後から。。。ということになるのかもしれないですね。

2015年4月発行 早川書房 ★★★☆
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No title

これも全然知らないけど、おもしろそう・・・^^;)
忘れないようにしなくちゃ!

No title

> toll-npcさん
文学なのにファンタジー、といった感じで読みやすかったです。
曖昧だけれど、細かい設定もなかなかです。

No title

イギリスに帰化した作家のようですね。
へえ~初めて知りました。
もしかすると今後のノーベル賞候補になるかも。「1945年以降の英文学で最も重要な50人の作家」の1人。国際的な小説家のようです。ファンタジーですか?
イギリスって産業革命の影響からか古典的な食事の味つけを各自でするものだから、味がない、つまり不味いらしいですね。イワシの頭がたくさん突き刺さっているパイが有名のようです。よくイギリスに住もうと思いましたね。
でも小説は別。
読んでみましょう。

No title

> novel1dayさん
イシグロ・カズオだと日本人ぽいんでカズオ・イシグロだったのでしょうか(笑)
たしかにイギリスは美味しいものがないと聞くけど、食事は食えばいい的な国民性なのかも。。。

No title

藤中さんのブログはもう10年にもなるんですね。すごいです!
カズオ・イシグロの作品、図書館チェックしてみます^^

No title

> Puffさん
なんか、そんなになってしまいました。。。(汗)
カズオ・イシグロは私を離さないでよりは数段よみやすくなったのでお薦めです。

No title

確かにストーリー展開の巧みさに感心しますね。
私は最初の部分に入り込めなくて時間がかかってしまいました。でも少年が登場してからはぐいぐいという感じ。結末まで来るとすべてが霧が晴れたようで、面白さを再確認できましたね。いかにもイギリス的な物語でした。

No title

> めにいさん
私はこの話は何とか読めたのですが、「私を離さないで」は中盤まで入り込めなくて苦行でした。それでもあっと驚くネタだったので、苦行もときには大切だな、といまは思っています(笑)

No title

初めましてこんばんわ。読書記事を拝見して幅広く読まれているのでコメントさせていただきました。この作家さんはチェックしなきゃしなきゃと思いつつ、未読でおります。

No title

> チルネコさん
こちらこそ、はじめまして。いちおう「無駄に幅広く読む」をモットーにしています。最近、読書を怠っていますが。。。カズオ・イシグロさんの小説はとっつきにくいかもしれませんけれど、読んでいくうちに何か光るものがあるといった感じの面白さがありますよ。
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

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