〈ドクター・スリープ上・下〉スティーヴン・キング

あの、「シャイニング」の続篇というから、出版された当時から期待がいやでも高まったしろものです。
映画「シャイニング」のキューブリック監督作品に批判的なキングだけれど、あの斧を持ってニタリと笑うジャック・ニコルソンがいまでも印象的なので、記憶に残る映画としてはあれはあれで成功だったのかも。
話としては、忌まわしい事故から生き残ったダニーがダンとして大人になっていく過程でアルコール中毒症に陥り、そこから這い上がろうとする話と、〈かがやき〉を持った少女アブラが、子供を餌食にしている〈かがやき〉をもつ集団に、狙われてという展開で、今度はダンがアブラの、ディック・ハローラン的立場になって、助けるというもの。
なので続篇といっても、この作品は「シャイニング」の続篇ではなく、〈かがやき〉を持つ少年ダニーのその後を描いた作品といっていいかも。。。
お父さん同様にアルコール中毒症となったダニーことダンの救済の物語でもあるかもしれない。
上巻のダンとアブラが〈かがやき〉を通じてようやく会うという展開はなかなか面白かったんですが、下巻の展開が、どうも普通の小説になってしまって、もうひとつ何かがほしい感じでした。
ま、そこそこ楽しめたので、それで良しという感じの本かな(笑)
私としては「コロラド・キッド」のほうが気になるんですが。。。
たしか続編か何かが刊行されるようなことが書いてあったけれど、今回のあとがきでは話題がなくなっているのが心配。。。

文藝春秋 2015年6月発行 ★★★☆
スポンサーサイト



コメントの投稿

Secre

No title

「シャイニング」の続編ってのは興味深いですね。でもやはり映画の印象が強いんでこれを読む前に「シャイニング」を再読しなきゃって感じです。長いんだよな(笑)

No title

> びぎRさん
あれでも推敲を重ねて短くなっているらしいですよ。初稿はどんだけ長いの書いてるんだってかんじ。。(笑)

No title

へえ~。あのシャイニングの続編ができたんですか。。
前作は映画と原作を両方見たり読んだりしましたが。
こちらも映画化されるのですかね。。
なるほど。大人になったダニー青年も小説家になったのかな。そういえばキング自身もアル中でしたね。奥さんのタバサさんがキングのアル中克服に尽力したとか。

No title

> novel1dayさん
キング自身を投影している感じがありありでしたね。。。昔は非情なラストでそれが良かった感じもありますが、丸くなったキングもなかなか面白いかもしれません。映画化は私が読んだ分では微妙かも。。。

No title

お久しぶりです! そろそろ再開しますので、乞うご期待(?)

『ドクター・スリープ』はシャイニングの閉塞感がなく、縦横無尽に動き回るので単なる続編というカテゴリーではないですね。
映画化よりはTVドラマ化に合ってると思います。

No title

> kennyaskrさん
再開ですか。。。また記事を楽しみにしています。
「シャイニング」の続篇ならやはりあの場所に訪れてという展開でしょうね。ま、正気なら二度と行かないでしょうけれど、そうなると物語にならないですし。。。(笑)
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
カテゴリ
訪問者数
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR