〈土漠の花〉月村了衛

もしも危険な地域に派遣された自衛隊が、抗争に巻き込まれてしまったらという話です。
相手が死に物狂いで殺しにくるわけですから、自衛するための部隊だとかそんなこといっても相手に通用するわけもなく、生きるためには相手に銃を撃ち続けなくてはならない。
そこのところの葛藤なんかを交えて、初っ端から読み手をぐいぐいと読ませるのはさすがの一言。
何が何でも読ませるといった気合いに満ちた筆力は、あまりこういう話に対してとっつきにくいと思っている私でも惹きつけられます。
とにかく、ソマリア国境付近で自衛隊の数人が孤立して、救援のないまま土地の氏族に攻撃されて逃げ回るといった構図が手に汗握る展開で良い。
で、このまま逃げ切ってくれたのなら、なんとなくリアルな感じだったのだけれど、途中、廃村で、少人数で氏族に反撃するところから、どうも。。。
ま、出来ないこともないとは思いますけれど、やはり、ひとごろしをしたことのない自衛隊ですからね。
逃げて逃げて逃げ切って、最後に米軍が出てきて氏族を攻撃なら、ちょっとリアルだったかなと、個人的に。。。
でも、それだと自衛隊に花を持たせる、面白い小説にはならない(笑)から、廃村での反撃だと思いますけれど。。。
けど読み終わると妙に安直な感じが残ってしまってここのところの読後感が勿体ないかんじでした。

2014年9月発行 幻冬舎 ★★★☆
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Secre

No title

こんばんは☆
迫力がありそうなストーリーですね。
図書館チェックしてみます^^

No title

昨今の情勢から考えるといつ起きても不思議ではない話ですね~ 確かに、相手からしたら名前が「自衛隊」だとしても関係ないですから。。。

No title

> Puffさん
導入部はさすがにぐいぐい読ませますよ。。。
図書館でえらく待ちましたが。。。

No title

> びぎRさん
イスラム国とか訳わからない間に出てきて世界情勢が不穏ですしね。。。自衛隊も軍隊になる日が将来くるのかもしれないです。
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

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