〈海鳥の眠るホテル〉乾緑郎

前に読んだこの著者の「完全なる首長竜の日」の内容はすっかり忘れてしまったのだけれど(笑)、そのとき良い印象を持っていたらしく、図書館に新作が入るなり、ためらわずに予約をおさえてしまいました。

カメラの専門学校に通いながら、その学費を稼ぐために美術モデルをしている千佳は、昔の恋人との関係を断ち、新垣との関係を築いていこうとしている。
そんなとき、写真を撮りに訪れた廃墟のホテルで、何かの気配に気づく。
一方、人里離れた廃墟のホテルに住む、記憶をなくした男は、侵入してきた少年たちに襲われる。。。

ちりばめられたいくつかの話が、一本につながるといった、よくある手法の話ですが、最後のピースがピタリとはまった時、思わず、おっ、そうきたか、という感じで、ここのところは、かなりシビれたね(笑)
だいたいの骨格は途中でわかるのだけれど、まさかああいう結末が用意されていたとは予想外でした。
読み手の隙をついてきた結末かも。
展開が派手な話ではなく、淡々とした調子だったので、なおさらそれが際立つ感じ。
しかも淡々とした話でも、妙に惹きつけられる展開だったので、最後の最後まで展開に緊迫感があったところもナイス。
緊張感を持続させて読み手を読ませる力量はタダものではないと見た(笑)
しかも読んでいて、めっぽう面白いし。
うん。
やはりこの作者、私の中ではこれからも気になる存在になっていくのかもしれない。

宝島社 2012年9月発行 ★★★★
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コメントの投稿

Secre

No title

藤中さんの太鼓判がでました~ きっと、この作者は売れっ子になっていくかも~ですね。緊張感小説って最近全然読んでないかも

No title

実は私も読んだはずの「完全なる首長竜の日」を忘れていて、今自分の記事を読んだのですが・・・(笑)。
わが図書館ではこの本はどういう訳か予約なしでした。まだ無名ってことでしょうかね~

No title

タヌキさん。読みやすいので、売れっ子になる基本はクリアしていますが、筆名がいまいちなところがあります。筆名は案外、大事かも。。。

No title

めにいさん。うちの図書館は5人待っているのでまだましなほうかも。。。(笑) でも無名なことはたしかですね。

No title

おはようございます。
かなりシビれましたか^^
私も読んでみよっと!

No title

Puffさん。読み手の隙をついた、かなりシビれた結末です。
強くお薦めです。

No title

読みました。しびれました!!
いやあ、これからが期待される作家さんですよね。

No title

めにいさんもしびれましたか。。。(笑)
こういうしっくりといく展開にもっていくのが上手いですよね。

No title

私もすっかり隙をつかれました。

No title

> びぎRさん
私はすっかり忘れてしまっているけれど(汗)
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

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