〈風の影上・下〉カルロス・ルイス・サフォン

最近になって〈天使のゲーム〉が絶賛されているのをあちこちの書評で眼にするようになって、とりあえずは第一弾の〈風の影〉を読んでみようと思って予約を取りました。

1945年のバルセロナで、10歳のダニエルが父親に連れられてきたのは、無数の本が眠る「忘れられた本の墓場」
そこで偶然、手にした一冊の本、「風の影」
17歳になったダニエルはこの作者フリアン・カラックスに関することを調べていくのだが、しだいに秘密が浮かび上がってくる。。。

最初はそれほど面白いといった感じではなかったのですが、読み進めていくうちに謎が謎を読んでの展開に圧倒されて、下巻からは一気読みという感じでした。
しかも凝りに凝ったゴシック・ロマンス・ミステリーで、スペイン出身の著者だからか、バルセロナが舞台でその背景だけでもやけにリアルで新鮮といった印象です。
キャラクターも、本当の名前を名乗らないフェルミンなど、インパクトな脇キャラの使い方が凄く上手くて、翻訳ものにしては(笑)かなり読ませます。
ただ謎の部分は、ちょっと読めてしまった感じもしますが、謎を紡ぎだして、じわじわと解けていく面白さはその欠点をも許せてしまうほどでした。
なによりも全篇にわたって読みやすいのは得点高いです。
本命の〈天使のゲーム〉も予約中ですが、こちらも期待大といったところです。

しかし、わずか17歳でロマンスてんこ盛り(妊娠、駆け落ち)な主人公たちって。。。
スペインではこれが普通なのかと思ってしまいます。。。(笑)
ま、「ロミオとジュリエット」にいたってはたしか13歳とか15歳くらいだったような。。。
昔は進んでいたんだね。。。(笑)

集英社文庫 2006年7月発行 ★★★☆

http://ecx.images-amazon.com/images/I/51F4T2XNPSL._SL75_.jpg風の影 (上) (集英社文庫)
読了日:08月30日 著者:カルロス・ルイス・サフォン
http://ecx.images-amazon.com/images/I/51YZYFWAK4L._SL75_.jpg風の影 (下) (集英社文庫)
読了日:09月01日 著者:カルロス・ルイス・サフォン

読書メーター
スポンサーサイト



コメントの投稿

Secre

No title

忘れられた本の墓場っていいですね。 
向こうの人はそれが普通なのかもしれません 
じゃあ、なおさら若年層の失業を減らさないといけないですよね。って、本とは関係ないコメントでした。 
ごめんなさい

No title

読書メーターで藤中さんが読んでいるのを知り、予約0ということもあって今読んでます。忘れられた本の墓場から見つけられた本という魅力的な設定がいいですね。バルセロナに行ったことがないので、ますます魅力的。(笑)。

No title

バルセロナが舞台なんですね。読んでみたいです!
そうそう、昔は日本も早熟でしたよね。

No title

タヌキさん。だから外国は少子化にならないのかも。。。(笑) ま、スペインもギリシャのように経済がヤバイみたいですけれど、なんとか若者パワーで乗り切ってもらいたいものです。

No title

めにいさん。忘れられた本の墓場、たしかになかなかそそるネーミングですよね。次の「天使のゲーム」もこの墓場に関係する話のようです。バルセロナはオリンピックのときのテーマソングしか思い浮かばないです(笑)

No title

Puffさん。バルセロナが舞台の小説ってめずらしいですよね。昔の日本、確かに。。。15で姉やが嫁に行きとか、そんな歌がありました。。。

No title

ゴシックとかいうととっつきにくい感じですが読みやすいってのは良いですね。
本がキーになるっていうのも興味深いです。

No title

びぎRさん。時代がかった話で、ふたつの時代が交差したり、似通ってきたりと、なかなか読ませます。忘れられた本の墓場、一度さまよってみたいです(笑)

No title

大人にとっての7年はあっと言う間で大して変わり映えもしないモノなのだけど、10歳の少年が17歳になるってのは劇的変化なんだなぁ・・・と今更ながら感じます。劇中に登場する本のタイトルがそのまま題名なんですね。

No title

タバさん。たしかにたしかに。そして近所の子供が大きくなるのって早い。この間、よちよち歩きをしていたのにもう中学生。。。(笑) こっちは7年経ってもだいたい同じ。ま、その分歳はとっていますが。。。

No title

よっこらしょ。画像集めるのがたいへんでやっと片付きました。

〈風の影上・下〉カルロス・ルイス・サフォン。
藤中さん、褒め上手ですね。インパクトな脇キャラの設定が凄く上手いんですか。なんとなくわからない事もないのですが、どう上手なのか、もう少し詳細に。。でも藤中さんが楽しんでいる事が判ってホッとしています。

No title

ノベルさん。あまり詳しく書くと読む楽しみがなくなってしまうので、ざっと感想を書くだけにしています。どう上手いのかはぜひとも読んでみてくださいね。

No title

上巻はもたつきましたが、下巻は一気に読みました。バルセロナの街が魅力的ですよね。

No title

めにいさん。今までにない背景がリアルであり、新鮮でしたね。スペインが身近に感じられました。
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
カテゴリ
訪問者数
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR