〈六月の輝き〉〈メグル〉〈夏光〉乾ルカ

【六月の輝き】
学校の教室で、後ろを振り向いた瞬間、美耶が出していたカッターで指を切ってしまった美奈子は病院で二針縫う怪我をしてしまった。
ところが次の日、美耶が美奈子の傷にふれたとたんに、傷は跡形もなく治ってしまう。
おとなしくて優しい美耶は、一躍、神の子として周りから注目されるようになるのだが。。。

美耶と美奈子の子供時代から大人時代を通しての和解の物語と言った感じかも。
難病を患っている平田君など、子供時代から大人時代へ移る過程の話がどことなく突飛な感じがしたけれど、ラストは妙に泣かせる。
美耶の能力は、じつは。。。というのは意表をつかされた。

集英社 2011年1月発行 ★★★☆

http://ecx.images-amazon.com/images/I/517GJo1STgL._SL75_.jpg六月の輝き
読了日:09月20日 著者:乾 ルカ




【メグル】
大学の学生アルバイトなどを推奨する女性職員から、半ば強制的にアルバイトを進められた高橋は、1日報酬5万円に惹かれて、行ってみるのだが、現地で聞いたそのバイトは、死んだ婆さんの遺体の手を一晩中、握るというものだった。。。

大学でアルバイトを紹介する女性職員である、不思議な存在の悠木さんを軸にした短篇といったところ。
その学生に合った、アルバイトをどうやって知りえて、紹介するのが謎だったけれど、ラスト近くで納得。
全体的に「てふてふ荘へようこそ」なノリかも。

東京創元社 2010年2月発行 ★★★☆

http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Bj%2BNdDn7L._SL75_.jpgメグル
読了日:10月11日 著者:乾 ルカ




【夏光】
著者のデビュー短篇集。
疎開先でスナメリの祟りにあい、忌み嫌われている喬史の左目とは。。。〈夏光〉
下宿先に現れる少女の正体。。。〈夜鷹の朝〉
容姿端麗の妹を持つ姉の嫉妬。。。〈百焔〉
美味しい白身魚の正体は。。。〈は〉
マジシャンの父親を持つまことの運命は。。。〈Out This World〉
喜怒哀楽を匂いで嗅ぎ分けることが出来るあや子の少女時代の思い出。。。〈風、檸檬、冬の終わり〉

前半3篇は、初期の横溝正史のような文体っぽくて、昭和の匂いを放っていたので、こういった話も書くのかとびっくり。
後半3篇もその時代かと思っていたら、現代的なお話だった。
でも、全体的には不思議系な文芸っぽい地味なお話って感じ。
グロい描写は最初から変わっていないようだけれど。。。(笑)

文藝春秋社 2007年9月発行 ★★★

http://ecx.images-amazon.com/images/I/51OnUjqADVL._SL75_.jpg夏光
読了日:10月15日 著者:乾 ルカ



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Secre

No title

こんにちは☆
乾ルカ、どれも面白そうだけど、「メグル」読んでみたいです。変なアルバイトが出てきそう^^;
図書館でチェックします!ぽち☆

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Puffさん。乾ルカは、ちょっと変な系の話が多いんですが、妙な現実的感覚があって、読み手にすんなりと読ませてしまう、クセモノな書き手です。

No title

なんだか思い切った設定のお話が並んでるようですが、未解決なハッピーエンドな感じになってるんでしょうか。

もしや白身魚の正体は人魚?

No title

『メグル』では、第1話が結構迫力ありましたよね。
『夏光』はデビュー作で最初からこの力強いホラー色にびっくりです。
『六月の輝き』も、つい最近読みました。最後に感じる切なさが、響きますよね。

No title

イカダさん。白身魚の正体は。。。近いような近くないような感じですね。あれが何だったのか、イマイチわかりません。。。(笑) そこがこの作品の良さかも。。。

No title

めにいさん。「メグル」はなかなかギョッとする始まりでしたね。私だったら、ああいうアルバイトはちょっと遠慮したいです。デビュー作は、その人の色が出るというけれど、本当でした(笑) 「六月の輝き」は意表をつきながらも上手い締めくくりでしたね。

No title

【夏光】もなかなか面白そうです。短編集ならとっつきやすそうなので「プロメテウスの涙」よりこっちを先に読むことにします。

No title

びぎRさん。読みやすさからすると断然、プロメテウスの涙ですけれど、短編もグロさが程よくあるので、入門にはうってつけかも。

No title

こんにちは♪
私の図書館でチェックしたら「メグル」が入っていません^^;2010年2月発行なのに。
リクエストしてみようかしら。。。

No title

Puffさん。乾ルカって、私も最近になって知ったのでけっこうマイナーな作家なのかもしれません。もうちょっと売れてもいいんですが、売れっ子になったらなったでちょっと淋しい感じもします。

No title

短編も長編もこなせる方なんですね。藤中さんがハマる位だから、
やはり尋常じゃない方なんだろうなぁ^^しかし・・・日給5万なら
1ヶ月位、頑張れそう!!

No title

タバさん。短篇も長篇もなかなかのものです。日給5万円でも、寺で死んだ婆さんの手を握るというのは、1日でも嫌な感じもいますが、本当に生活に困っていたら出来るかも。。。私はどうもムリっぽいけど。。。

No title

思ったよりはグロくなく確かに入門にはうってつけでした。
好みの作風なので「プロメテウスの涙」への期待も膨らんでいます(笑)

No title

びぎRさん。「プロメテウスの涙」のグロさは、たぶんびぎRさん好みと思います(笑) グロさも凄いけれど、圧倒的にストーリー展開が凄いので、期待していてください。

No title

こんにちは。『夏光』読みました。確かに地味目だけれど、どれも平均以上のレベルでハズレのない短編集でした。グロさはそれほど気にならなかったし、ホラーというよりはファンタジーよりに感じました。他の作品も楽しみです。

No title

さにーさん。読まれましたか。どの作品も乾ルカならではの不思議な雰囲気で、でもちょっと横溝正史が入っていたかなと思えるのは、私が横溝作品を読み込んでいたからでしょう。ここのところが私の評価が低かったところです。
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

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