〈盤上のアルファ〉塩田武士

第5回小説現代新人賞を選考委員の満場一致で受賞して、何かすごく面白いのと評判を耳にして、ちょっと将棋は苦手なんだけど~と思いつつ、手にとってみました。

兵庫県の地元紙の神戸新報の記者である秋葉は、その性格の悪さから上司に嫌われ、事件記者から文化部へと異動させられてしまった。
扱うのはまるで知識のない将棋だったが、プロ棋士を目指す真田との出会いで、徐々にその世界に引き込まれていく。。。

一読して、なるほど、これはたしかに面白い。
将棋はぜんぜんわからない私でも、すっと入っていけて、サクサク読めるのがまずいい。
何よりもユーモアのセンスが抜群によくて、漫才のように関西弁で喋る主人公たちのやりとりが、あまりにもおかしいので、途中、吹き出すこともしばしばでした。
しかもこれだけ性格の悪い2人の主人公、慣れない取材に対していい加減で口が悪い秋葉と、丸坊主で小汚くて性格が破壊的な棋士、真田が、読んでいてそれほどストレスにならず、しかも最後には愛らしく(爆)見えてくる(笑)
一筋縄ではいかない、このキャラクターたちの造形は見事というしかなく、とても新人のものとは思えない。
最近、ちょっと読む本がマンネリ気味で、なにか新しい刺激がほしい方には、うってつけの面白本です。

講談社 2011年1月発行 ★★★★

http://ecx.images-amazon.com/images/I/41IrOIzNprL._SL75_.jpg盤上のアルファ
読了日:07月30日 著者:塩田 武士

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Secre

No title

主人公が将棋を知らない。の設定は読みやすそうです。
性格に問題ありのキャラがだんだん愛らしく・・・・かなりの力量みたいですね。満場一致は凄い。

No title

イカダさん。主人公が将棋を知らない設定だから、読者がついていけるのかもしれないですね。キャラの性格の悪さ、小汚さ(笑)には凄いものがありますが、それを読み手に愛らしさとして伝わるのはまず凄いと思いました。

No title

ミステリーとかじゃ、ないんやね。
星4つか、きになるなぁ。。

No title

いやぁ~~、そんなに面白いんですか^^読まなくちゃ。
どんな性格が悪いか楽しみです!ぽち☆

No title

将棋かあ、そして関西弁、通天閣の下界隈を思い出します。
「ハチクロ」作者様のマンガ、「3月のライオン」並みの将棋わからなくても面白さがあれば、私も読めるかも知れません

No title

ばっどさん。年とったアマチュア棋士がプロ棋士になるために奮闘する話です。なかなか面白いですよ。

No title

Puffさん。新人とは思えないスジ運びです。著者が元新聞記者だからかもしれませんけれど、キャラを描くのもなかなか上手いです。

No title

タヌキさん。著者は神戸の地方紙の元記者さんだそうです。「3月のライオン」は読んでいないけれど、なかなか評判がいいようですね。読書メーターでのコメントを見ると、「3月のライオン」のほうに軍配が上がっています。

No title

棋士って頭が良いでしょうからそのうえ性格が悪かったらかなり感じ悪いでしょうね。
性格の悪さから上司に嫌われる記者ってのも相当なもんでしょうが。
私もそうですが善人より悪人に共感できるのって性格に問題があったりして(笑)

No title

びぎRさん。どこの世界でも性格の悪い人というのはいるけれど、この小説のキャラクターに限っては、どうも憎めない感じなんですよ。きっと、文章力があるからかもしれないけれど、たしかにこういったキャラに惹かれる私も性格に問題があるかもしれない。。。(笑)

No title

小汚くて、笑ってしまう小説・・・昔、筒井康隆さんの小説を電車で読んでいて爆笑してしまい、大恥かいた記憶が甦りました^^見つけたら買ってみます。

No title

タバさん。糸井重里の「言いまつがい」もその系統なので、気をつけてください。公衆の面前でひとり爆笑は、ちょっと恥ずかしいですよね~
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

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