〈ジェノサイド〉高野和明

予約数が凄かったので、なんだ?なんだ?と思っていたら、直木賞候補作だったようで。。。
14日が選考会らしいので、まだわからないけれど、予想では葉室麟さんの「恋しぐれ」じゃないかと思う(なにせ文藝春秋刊だし)
この作品は、帯でも煽っているように、スケールの大きい、一気読み必至のストーリー展開に圧倒されました。

急死した父親からのメールで、隠された実験室に辿りついた研人は、ここで父親が何かの実験をしていたことに気づく。
一方、難病に冒された息子の治療薬を稼ぐために、危険区域で傭兵として働くイエガーは、ある時、極秘の依頼を引き受ける。
それは「人類全体に奉仕する仕事」
イエガーは謎めいた任務のために、今なお戦争が盛んなアフリカのコンゴに仲間3人と潜入することになるのだが。。。

なるほど。
こりゃあ、恐ろしく、ぶっ飛んだスケールです。
人類最大の謎にして、最大の敵とでもいうべき、この脅威。。。
このネタ、昔から知っているはずなのに、今までこういったことに結びつけて考える人なんて、おそらく誰もいなかったと思います。
それを、こういった危機的状況に使うとは、まったくもって、やるじゃんの一言です。
何よりもアメリカの作家とか、ハリウッドが描くようなネタを(しかも超大作と銘打って)、日本人が考え付いたのは、すばらしい。
とはいっても、色々と出来すぎだとか、絵空事の一歩手前だとか、そういった突っ込みもあるにはあるのだけれど、このネタを考え付いただけで、それが許されてしまう、みたいな感じもする。
スケールが大きいのがこの小説の長所だけれど、逆にスケールが大きいのもこの小説の欠点でもあるかも。
あと、ところどころ、「グリーン・ゾーン」とかのハリウッド映画のイメージが思い浮かんでしまうところもちょっと安易な感じもした。
ま、そういった細かいことはあまり考えずに、この前人未到のネタに驚愕しつつ、小説世界を堪能できれば、一気読み必至なこと請け合いです。

角川書店 2011年3月発行 ★★★★

http://ecx.images-amazon.com/images/I/51-o9VRV37L._SL75_.jpgジェノサイド
読了日:07月09日 著者:高野 和明
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Secre

No title

読ませようと思ったらスケールのでかさは必須ですね。大風呂敷ともハッタリとも言えそうですが。
それに少なくとも次から次の急展開とか、なにか危機に陥るとか、主人公はアウトサイダーだったり周りから冷遇されてたり不当な扱いを受けてたり。
それで最後にドンデン返しがあったり、出来事全体の意外な背景があったり。

ハリウッド映画にしようと思ったら、もっと意外なデータが最近は必要みたいですが。

それにしても日本人離れした着想の逸品と言うのはよさげです。

No title

イカダさん。この作品は着想自体がものを言ったという感じですね。長い人類の歴史をみて、こういった発想ができたことが、なかなか考えたな、と思います。主人公が日本人とアメリカ人なので、日本じゃこのスケールの映画化は無理だから(笑)、ハリウッドで映画化してほしいです。そのくらい、遜色ない出来です。

No title

なんだろう。どんなことを思いついたのかなあ
そこだけでも知りたくなりました~

No title

タヌキさん。それは読んでのお楽しみということで。。。
ヒントとしては、現代のホモ・サピエンスに至るまで、人類はどうやって来たのか、です。

No title

大量虐殺と言うか種族抹消の歴史なのかな?その手の話、日本のヒーロー番組には結構あったけれど・・・。この本は評判いいですねぇ!

No title

タバさん。おおっと。。。(笑) 日本のヒーロー番組ってそういった話が多かったんでしたか。著者もそれにヒントを得たかも(笑) 未来的にはそういうことが起こってもおかしくないですよね。

No title

物騒なタイトルから「人口爆発への対処方法として…」などと鬼畜なことを一瞬想像しましたが「13階段」の作風からしてそれはなさそうですね(^_^;)
うちの図書館では予約数は多めですが凄いって程じゃありませんでした。

No title

びぎRさん。えっと、高野和明作品にしては予約が凄かったということです(笑) たしかに鬼畜な話ではないのだけれど、それに近い展開がありますね。アフリカの内戦については映画で色々と見ているので、私には目新しくなかったけど、読書メーターのコメントではそこが衝撃だったみたい。。。

No title

こんにちは☆
スケールのでかい作品、そして直木賞候補だったんですね^^それはすごい!ポチ☆
「下町ロケット」に決まりましたね、直木賞。

No title

Puffさん。一頃、直木賞は主催する出版社の作品の受賞が多かったんですけれど、最近は外してきてますね。次あたりは来るかも。。。(笑)
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

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