〈七人の敵がいる〉加納朋子

この小説は、著者本人がPTA役員として過ごした怒涛の日々をネタに書いた本らしい。
そんなことが新聞に載っていたのを目に留めて、今までの分野の小説にない新しさを感じで図書館予約を取ってみました。

女性編集者としてバリバリと忙しく働く勝気な陽子は、小学校に入学して間もない息子の最初の保護者会になんとか時間をとって出席した。
なんとなく出席してしまった陽子だったが、PTA役員の採決のときに仕事で忙しいので無理だといい、よけいな一言を言い放ってしまった。
「そもそもPTA役員なんて、専業主婦の方でなければ無理なんじゃありませんか?」
その一言で、その場にいた保護者(専業主婦多し)を敵に回してしまった。
その日から陽子の戦いの日々が始まるのだった。。。

PTAだけでなく、その後、自治会、学童保育所、サッカーのスポーツ少年団の父母会と、確実に敵を作っていく陽子がなかなか痛快で面白い。
子供がいるといろいろと大変なことがあるんだなと、なにやら未知の分野を垣間見て、著者のあとがきにもあったように、ホラー並みの恐ろしさを感じてしまった。
でも陽子は敵ばかりでなくて、味方もちゃんといて、そこのところのバランスもいいので、一方的に苛められる話でもないのがいい。
著者は専業主婦も経験して、なおかつ会社勤めも経験しているので、専業主婦や働く女性視点の両方がわかっているので、この本もその点でバランスがいいのかも。
こういったボランティアで成り立っている役員の仕事だけれど、ある意味、有償化も仕方ないという案は賛成。
とりあえず、自治会あたりは将来回ってきそうなので、この本で知恵をつけておけばいいかな、と感じました(笑)

集英社 2010年6月発行 ★★★☆

http://ecx.images-amazon.com/images/I/51c6qAQZgoL._SL75_.jpg七人の敵がいる
読了日:11月08日 著者:加納朋子




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Secre

No title

世間にはさまざまなトラブルがありそうですが、子を持つと、そういうのもあるでしょうね
色々と考えると憂鬱になりそうですが、まだそうなるかもわかりません

No title

そうそう、専業主婦は無償の激職。ヒマなんだろうなんて、絶対禁句です。

No title

タヌキさん。いや、もう、ここらあたりになると未知の分野だから、読んでいてやけに新鮮です。実際関わっている人にとってはそれほどでもないんでしょうが。。。

No title

イカダさん。間違っても言いませんよ(笑) 旦那の世話だけならまだしも、子供の世話もしなくてはならない。主婦業はたしかに大変そうです。

No title

作者にとってはミステリー色がない新境地ってとこでしょうか?
専業主婦も大変だろうけど、やっぱり働く主婦の方が大変だと思いますが…

No title

他の作品を読んでいないからわからないのだけれど、たぶんそういうことになるのかもしれません。たしかにフルタイムで男並みに働いている主婦って、専業主婦よりも大変かも。だからこの小説の主人公の陽子の言動もわからないでもないんですよね。

No title

こんにちは♪
PTA役員というのがおもしろそう。これは結構興味がわきました^^ドラマ化してもいいかも☆ポチ!
私もつい最近、マンションの理事会役員に推されましたが、何だかんだと言い訳して断りましたが。。。(^^;

No title

働いているとやはりこういった役員って無理っぽいですよね。やるとしたら年取ってからって感じでしょうか。だから自治会とか町内会ってお年を召した方が多いんでしょうね。

No title

かなり面白かったです。
恋愛ものでなくとも、こういう作品こそ、大人の女性に向けたものだと思います。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。

No title

藍色さん。あまり馴染みのないPTAって、こんな感じなのかと改めて思いました。一方的に苛められるのではなくて、ちゃんと味方もいる。そこのところのバランスがが痛快でした。
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

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