F・ポール・ウィルスン翻訳作品リスト




         F・ポール・ウィルスン翻訳作品リスト



 
 長い間、Yahoo!ジオシティーズで掲載されていた、この「F・ポール・ウィルスン翻訳作品リスト」は2019年3月31日にジオシティーズが終了したためにYahoo!ブログへと移行し、そしてまた2019年12月15日のYahoo!ブログの終了のためにこのFC2ブログへ移転となりました。
 というわけで、ホームページと違ってブログは見づらいと思いますがなんとか根性で読んでくださいね。
 そもそもF・ポール・ウィルスンと私の出会いは「黒い風」でした。
 これはその年の「このミステリーがすごい」という本に海外部門で11位か12位に入って、宮部みゆきさんと縄田一男さんが票を入れたということもあり(たしか縄田さんは1位にしていた)、ちょっと気になって読んでみたのでした。
 いや~これがなかなか面白かった。
 私のバイブルというのが山崎豊子の「二つの祖国」で、ま、山崎豊子とF・ポール・ウィルスンを比べるのは無謀だけれど、ある意味「黒い風」はこれを超えたと思った!(笑)
 それでそのころに復刊された「ザ・キープ」を読んで、これはまた凄いものを書いたと感動して、私はこのときF・ポール・ウィルスンに一生ついて行こうと決めたのでした。
 全国のF・ポール・ウィルスンのファンの方、これから読んでみようと思っている方にも活用していただければと思います。
 なお、当初このリストに洩れていた短篇「フェア・プレイ」「夢」を教えてくれたkenjiさんに御礼申し上げます。

                                              藤中恭美





長篇作品                                        



城塞(ザ・キープ)上・下 広瀬順弘訳 1987月7発行 角川書店 (絶版)

 扶桑社ミステリーから「ザ・キープ」とタイトルを変えて復刊 



マンハッタンの戦慄上・下 大瀧啓裕訳 1987年12月発行 サンケイ文庫(絶版)

 発行元を扶桑社ミステリーと変えて復刊



触手〈タッチ〉上・下 猪俣美江子訳 1988年3月発行 ハヤカワ文庫(絶版)

 触るだけで不治の病を癒す医師アラン・バルマー。噂を聞きつけて各地から人々が押し寄せるのだが…〈アドヴァーサリ・サイクル〉



マンハッタンの戦慄上・下 大瀧啓裕訳 1990年8月発行 扶桑社ミステリー(絶版)
マンハッタンの戦慄上・下(新装版) 大瀧啓裕訳 2003年10月発行 扶桑社ミステリー(絶版)

 家宝のネックレスを失くした男クサムが〈始末屋〉ジャックに捜してくれと依頼をするが…
新旧の違いは表紙のイラスト(私は新装前のイラストのほうが好きだけれど) ウィルスン入門には最適な超面白本。しかし映画化はどこに行った?(笑) 〈アドヴァーサリ・サイクル〉



黒い風上・下 大瀧啓裕訳 1992年11月発行 扶桑社ミステリー(絶版)

 アメリカに住む日系一世の大久茂松男は、日本との開戦によって活発化してきた秘密教団「隠れた貌」に翻弄される… 微妙に山崎豊子の二つの祖国を彷彿させて面白い。



ザ・キープ上・下 広瀬順弘訳 1994年1月発行 扶桑社ミステリー(絶版)

 1941年にルーマニアのトランシルヴェニアの城塞で起きたドイツ軍惨殺。軍の命令でユダヤ人の歴史学者のクーザは娘マグダを伴って調査のために城塞へと向う。これはホラーの金字塔と言っても過言でないほどの逸品。自身のマイベスト。〈アドヴァーサリ・サイクル〉



ナイトワールド上・下 広瀬順弘訳 1994年3月発行 扶桑社ミステリー(絶版) 
  
 日没が早まり日の出が遅れるという大異変。日に日に昼の時間が短くなっていき真の夜が訪れるとき永劫なる魔性が復活を遂げる「ザ・キープ」「マンハッタンの戦慄」「触手」等、ウィルスンの作品の登場人物たちが一堂に会する超大作。〈アドヴァーサリ・サイクル〉



闇から生まれた女上・下 白石朗訳 1994年5月発行 扶桑社ミステリー(絶版)

 ホテルから身を投げた女ケリーは真面目な看護婦。双子の妹カーラは姉の私生活を探るうちに意外な事実を突き止める… 米ミステリー界で一流作家の仲間入りを果たした作品。



リボーン 中原尚哉訳 1995年12月発行 扶桑社ミステリー(絶版)

 見知らぬ人物の遺産相続人に指定された売れないホラー作家のジム。その人物と自分のつながりを調べていくうちに出生の秘密を知ることになる。〈アドヴァーサリ・サイクル〉



密閉病室 岩瀬孝雄訳 1996年1月発行 Hayakawa novels(絶版)
密閉病室 岩瀬孝雄訳 1998年11月発行 ハヤカワ文庫(絶版)

 医大に入ったクインの周りで起きる事件。理想的なキャンパスに隠された真実とは…?



闇の報復上・下 仁科一志訳 1996年3月発行 扶桑社ミステリー(絶版)

 容姿が優れ才能に満ち溢れた大学院生レイフ。女性数学者リスルはそんな彼に恋に落ちるが…〈アドヴァーサリ・サイクル〉



体内兇器 猪俣美江子訳 1997年9月発行 Hayakawa novels(絶版)

 天才医学者ラズラㇺの挙動に、助手である内科医のジーナは徐々に不審を抱いていく。



ホログラム街の女 朝倉久志訳 1998年7月発行 ハヤカワ文庫(絶版)

 探偵のシグは美女ジーンから失踪した恋人捜しの依頼を受けるが…ハードボイルドSFの傑作。



聖母の日上・下 白石朗訳 1999年7月発行 扶桑社ミステリー(絶版)

 神父ダンとシスター・キャリーは偶然手にした古文書から聖母マリアが眠る洞窟を探し当てるが… 本国でメアリ・エリザベス・マーフィー名義で出版。妻との共著らしい。



神と悪魔の遺産上・下 大瀧啓裕訳 2001年1月発行 扶桑社ミステリー(絶版)

 急死した父の遺産を受けついだ医師アリシアの身に起きる事件。〈マンハッタンの戦慄〉以降の始末屋ジャックシリーズ第一弾。〈始末屋ジャックシリーズ〉



異界への扉 大瀧啓裕訳 2002年7月発行 扶桑社ミステリー(絶版)

 怪しげな組織の会員である妻が行方不明になり、依頼を受けたジャックはこの世のものとは思われないものと対峙する。〈始末屋ジャックシリーズ〉



悪夢の秘薬上・下 大瀧啓裕訳 2003年4月発行 扶桑社ミステリー(絶版)

 ニューヨークで新たな麻薬が蔓延する中、ジャックは謎のセルビア人ギャングの調査を依頼される。〈始末屋ジャックシリーズ〉



始末屋ジャック 見えない敵上・下 大瀧啓裕訳 2005年1月発行 扶桑社ミステリー(絶版)

 ふとしたことから始末屋の正体を新聞記者に知られてしまう…〈始末屋ジャックシリーズ〉



始末屋ジャック 幽霊屋敷の秘密上・下 大瀧啓裕訳 2005年10月発行 扶桑社ミステリー(絶版)

 かつて陰惨な殺人事件が起きた屋敷で説明のつかない現象を知ったジャックは、再び異界と関わることになる… 「ザ・キープ」と何気のリンク。〈始末屋ジャックシリーズ〉



始末屋ジャック 深淵からの脅威上・下 大瀧啓裕訳 2006年7月発行 扶桑社ミステリー(絶版)

 フロリダで隠居中の父親トムが交通事故で意識不明の重体となり、ジャックは急遽フロリダへ向かうのだが… お父さんが只者ではない感じが半端ない。〈始末屋ジャックシリーズ〉



始末屋ジャック 凶悪の交錯上・下 大瀧啓裕訳 2009年9月発行 扶桑社ミステリー(絶版)

 二つの依頼を同時に受けたジャックはそれぞれの依頼を巧妙にこなしていくが… 今回、「ナイトワールド」では語られなかった予想外のジーアの〇〇がシリーズのキーワードかもしれません。そして謎の女ハータの正体は?「ナイトワールド」に向かって色々なアイテムや懐かしい人物も出てきます。各地に埋められた柱や「大綱」そしてクラーケン?(グレーケンか) もちろんラサロムも。なにげの日本語アイテム、ホカノのカルト宗教団体の動きも気になるし… 〈始末屋ジャックシリーズ〉



始末屋ジャック 地獄のプレゼント上・下 大瀧啓裕訳 2011年12月発行扶桑社ミステリー

 父親トムが、ジャックとジーアたちに会いにニューヨークの空港に現れるが、そこで事件に巻き込まれてしまう。初っ端からまさかの展開で、それってマジですか状態に。その後反撃があるとばかり期待していただけに思わぬ出来事でした。ジャックの兄トムは悪徳判事を時で行くようなイヤな性格で色々とジャックの足を引っ張ってくれたけど、どこか憎めないラストで男を上げたような気もする(微妙だけれど(笑)) ジャックの周りがみんなああなってしまったのでやはり赤ちゃんも…という感じもしなくない。〈始末屋ジャックシリーズ〉



殺戮病院 荻窪やよい訳 2016年5月発行 マグノリアブックス

 F・ポール・ウィルスン、ブレイク・クラウチ、ジャック・キルボーン、ジェフ・ストランドら4名によって共同執筆されたドラキュラがテーマのホラー小説。ウィルスンは銃マニアの刑事クレイトンのパートを担当したらしい。展開は想定内で普通だけど、ドラキュラの背景や姿が考えたものになっている。でも映像化されたらきっと爆笑されるドラキュラの姿かも…




短篇作品                                       




〈SF宝石〉フェア・プレイ 宮脇孝雄訳 1986年4月発行光文社(絶版)

 美食家たちを魅了してやまない魚チスペンを漁船で追いかけている60代半ばの漁師アルビー。誰よりも多くの漁獲高をあげて金持ちのアルビーだが、使っている船は旧式の古い機械で網は破れやすい。なぜこんな粗末な漁船でチスペンを釣り上げているのか? ヴィックという30代の男はその秘密を突き止めるためにアルビーの漁船に乗り込むのだが…



〈罠〉人生の一日 中村融訳 1992年5月発行 扶桑社ミステリー(絶版)

 仕事中に狙撃を受けたジャックは始末した男が刑務所から出て自分を捜していたことを知る。



〈ナイト・ソウルズ〉ソフト病 山田順子訳 1992年7月発行 新潮文庫(絶版)

 骨が溶けて身体が軟化する病が世界中が蔓延する中、2人の親子は免疫を持つようになるが…



〈ショック・ロック〉ボブ・ディランと、トロイ・ジョンスンと、スピード・クイーン 小川隆訳 1992年2月発行扶桑社ミステリー(絶版) 
 過去に戻って音楽デビューを目論む男の悲劇。



〈妖魔の宴 フランケンシュタイン編1〉夢 矢田根扮訳 1992年11月発行竹書房文庫(絶版)

 眠りに落ちるといつもエバは継ぎはぎだらけの怪物になっていた。ある時その夢の中で昔の恋人カールを見つけ、自分に起きた境遇を徐々に思い出していく…



〈プレデターズ〉恩讐 白石朗訳 1994年12月発行扶桑社ミステリー(絶版)

 娘を殺された父親は犯人を追うのだが… ミステリーとしてなかなかの快作です。



〈死の飛行 現代ミステリーの至宝Ⅱ〉顔 仁科一志訳 1997年6月発行扶桑社ミステリー(絶版)

 顔面剥ぎ取り魔という殺人鬼を追ううちにハリソン警部は過去に妹にした仕打ちを思い出す。



〈ケラーの療法 現代ミステリーの至宝Ⅰ〉切り裂き魔 大野昌子訳 1997年11月発行扶桑社ミステリー(絶版)

 トップバッターに相応しい出来、でもどこかで読んだと思っていたら「恩讐」の改題でした。



〈震える血〉三角関係 尾之上浩司訳 2000年2月発行祥伝社文庫(絶版)

 エロティックホラーと副題が(笑) 見つかった三人の死体。この三人に一体何が起きたのか?



〈999 聖金曜日〉聖金曜日 白石朗訳 2000年2月発行創元推理文庫(絶版)

 修道院に残された二人の修道女に吸血鬼が襲いかかる… 伝統的な吸血鬼もの。



〈ラヴクラフトの遺産〉荒地 尾之上浩司訳 2000年8月発行創元推理文庫(絶版)

 かつての大学時代の恋人の誘いで「パイン・バレンズ」にジャージーデビルを追うことに…



〈ミステリマガジン12月号〉 オフショア 猪俣美江子訳 2009年10月発行早川書房(絶版)

 病院船に乗り遅れた老夫婦に頼まれて船を出すことになったテリー。一方、エンリケスは病院船に補給品を配達する違法ボートを捕まえようと虎視眈々と狙っていた。



〈ヒー・イズ・レジェンド〉リコール 風間賢二訳 2010年4月発行小学館文庫

 リチャード・マシスンの「種子をまく男」の続篇的短篇。行く先々の隣人に災いを起こすシオドア・ゴードン。次の街でも災いを巻き起こすと思いきや… 著者自身が「種子をまく男を読んで「こんなの自分に書けない」と衝撃を受けた作品。



〈シルヴァー・スクリーム上〉カット 田中一江訳 2013年11月発行東京創元社 

 ある夜、右足の痺れで目を醒ました映画監督の男。痺れの箇所はしだいに拡大していく… 
著者の怨念が漂う展開で、マイケル・マン監督は大丈夫なんだろうかと心配してしまう(笑)
このアンソロジーはだいぶ前に出版されると思ってしばらく新刊をチェックしてたいたんですけれど、次第にすっかり忘れてしまっていた。ようやく出版されたのはめでいたです。


 

 しかし絶版が圧倒的に多くなりました。なんだかこの先、出ないっぽい……(涙)
 今の状態を私なりにざっと推理すると、たぶん角川書店時代における「ダーク・タワー」シリーズ状態と見ています。何かしらが映画化になったりすればまた違うんでしょうが、とりあえずどこかで拾ってくれる出版社が出るといいですが…


F・ポール・ウィルスン公式サイト→ https://www.repairmanjack.com/forum/index.php
ご本人様もfpwのHNで参加、凄い!でも英語が読めないと思っていたらいつの間にか翻訳されている!
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〈殺戮病院〉ブレイク・クラウチ、ジャック・キルボーン、ジェフ・ストランド、F・ポール・ウィルスン

ブレイク・クラウチ、ジャック・キルボーン、ジェフ・ストランド、F・ポール・ウィルスンの四人のホラー作家による長篇小説ということで、最初、オークラ出版と知って、私の中ではBLマンガを出版しているところというイメージが強かったために、もしや四人の男たちがホラーBL小説を書いてしまったのかと思ってしまいました(笑)
ま、そんなことはなく(あたりまえだ)普通のホラー小説でしたが、この出版社からなぜこの本が出たんだという意外性に驚きました。
あらすじはというと、末期がんのアメリカの大富豪ムアコックが、ドラキュラの頭蓋骨を購入したことから起きる騒動といった話で、ほぼ病院が舞台のホラー小説。
ドラキュラの頭蓋骨の由来とドラキュラの姿はなかなか考えたものになっていますが、4人の共同作業で書かれたためか、ある一定の線からはみ出ることなくほぼ想定通りの展開になってしまったのがちょっと惜しい感じもしましたが、このページ数では凝った話も逆に難しかったのかもしれない。
でもこの新しいドラキュラの姿は、映像化したら、大爆笑になりそうな気配が漂いますが。。。(笑)
それぞれの著者が登場人物のパートを分担して、F・ポール・ウィルスンは銃マニアの刑事、クレイトンのパートを描いたらしい。
巻末に四人の著者へのインタビューが載っているのだけれど、それによるとまたこの四人で共同作品を創る勢いな感じです。
つぎはミイラものが来そうな予感がだだ洩れていますが。。。どうなることやら、です。

2016年5月発行 株式会社オークラ出版 ★★★☆

〈始末屋ジャック 地獄のプレゼント上・下〉F・ポール・ウィルスン

シリーズ2年3か月ぶりの最新刊は、クリスマスに「地獄のプレゼント」という、クリスマスなちまたに暗雲を立ちこめさせるタイトルでアマゾンからやってきました(笑)

前作で父親との和解が叶ったジャック。
その父親がジャックやジーアたちに会いにニューヨークのラガーディア空港に到着、迎えにいったジャックと再会を果たしたその後に、無差別的な銃乱射事件に巻き込まれてしまう。
緊急事態にジャックの兄で判事のトムも駆けつけるが、トム自身、何やら切迫した事情を抱えていた。。。

初っ端からまさかの展開で、まじですか。。。状態に。
その後、反撃があるとばかり期待していただけに、思わぬ想定外な出来事でした。
ジャックの兄のトムは、悪徳判事を地で行くような、イヤな性格で、いろいろとジャックの足を引っ張ってくれたけれど、どこか憎めない感じのラストで、男を上げたような気もする(微妙だけれど(笑))
私に言わせれば、ジャックのバミューダ行きを後押ししたり、トムとオペラに出かけたりと、あまりその場の空気が読めるとは思えないジーアがいちばんジャックの足を引っ張っている感じもします(笑)
ま、ジャックの周りがみんなああなってしまったので、やはりジーアの赤ちゃんも。。。という感じもしなくない。

そういえばこのシリーズは売れなくて出なくなったのではなくて、扶桑社のミステリーが売れなくなって、出す枠を少なくしたあおりだったらしい。
とはいえ本が売れなくなってきていることは確かかも。
かくいう私もウィルスン以外の本は図書館で、だし。。。
景気はしばらくダメそうなので、何十年かかってもいいから、地道に出版してもらえればと思います。
私はあと50年くらいなら、根性で生きられそうな気がしますので。。。(笑)

扶桑社 2011年12月発行 ★★★☆

http://g-ec2.images-amazon.com/images/G/09/x-site/icons/no-img-sm.gif始末屋ジャック 地獄のプレゼント 上 (扶桑社ミステリー)
読了日:12月25日 著者:F・ポール・ウィルスン

読書メーター

〈オフショア〉F・ポール・ウィルスン

F・ポール・ウィルスンの短篇がミステリマガジンの12月号に載っているということを聞いて、とりあえず図書館に行って立ち読んでから(笑)、これは即行、購入だ~といわんばかりに、行きつけの書店に転がり込みました(笑)
ま、F・ポール・ウィルスンの一ファンとしては、購入せんといかんのですが、短篇ということで、購入にちょっと躊躇しました(すみません、セコくて。。。)
でも、ミステリマガジンに載るというのは、めったにないと思うので、これはぜひとも手に入れておかなくてはと思い直しまして、めでたく?購入と相成りました。

嵐が迫ってくるのをテリーはバーでみつめていると、老夫婦が訪ねてくる。
海に漂う病院船で、明日、手術を受けるのに、送迎ボートに乗り遅れてしまったのだ。
だから、病院船まで、ボートを出してほしいという。
いったんは断ったテリーだったが、困っている老夫婦をみているうちに引き受けることになる。
一方、エンリケスは、病院船に補給品を配達する違法のボートを捕まえようと、虎視眈々と海上を巡視していた。

なるほど。
老夫婦の頼みというのは、ついでということでしたか。
それにしても、病院船という存在にほお~という感じです。
本当にアメリカには、病院船なるものがあるのかどうかはわかりませんが、アメリカの保障保険がそういった決まりならば、そういった存在もあるような気もします。
タイトルのオフショアは、沖での意味のほかに、(自国の法律が及ばない)海外で、という意味も持っているようなので、なかなかグッドなタイトルなのかも。
それにしても、テリーの、敵に対しての思いやりが仇となるかと思いきや、そう来たか、というラスト。
これから先、このふたり、日本でいう、銭形警部とルパンな関係になりそうな。。。(笑)

http://a248.e.akamai.net/f/248/37952/1h/image.shopping.yahoo.co.jp/i/j/7andy_t0366210
ミステリマガジン12月号掲載
早川書房 2009年10月発行

〈始末屋ジャック 凶悪の交錯〉F・ポール・ウィルスン

売れなくなったという理由からシリーズがいったん出版中止になって、実に3年2か月ぶりの新刊です。
あれほど鬼畜な決断をしておいて、何を思ったのか扶桑社! 何か儲け口でも見つけたのか、おりゃー!という感じたけれど(笑)、なにはともあれ、シリーズ再開はめでたいかぎりです。
そのあいだにも私の「F・ポール・ウィルスンをもっと読め読め普及活動」は、休むことなく続けられ?確実にファンを増やしております。
今度こそ、かなりの売り上げが見込め、扶桑社も安泰になるはず(たぶん)
それでも地元の私の行きつけの書店には、発売日の30日にもかかわらず、上下巻1冊づつしか置いてなかったけれど、まあ、そんなことはどうでもいい(笑)
とにもかくにも久方ぶりのウィルスン記事なので、どうにもこうにもコーフン状態が続いております。。。
2日で上下巻2冊を読み切ったからかも。。。
疲れた。。。

法では解決できないことを秘密裏に始末する〈始末屋ジャック〉は、女性2人の依頼を同時に受ける。
1人の女性は、カルト宗教にのめり込んで行方不明になった息子を探してほしいと依頼し、そしてもう1人の女性は、秘密を握られて大金を強請れらている相手から、証拠写真を取り戻してほしいという依頼だった。

あいかわらず、先の読めない面白い展開はウィルスンの持ち味です。
とはいっても、このシリーズ、〈異界への扉〉〈悪夢の秘薬〉あたりは、ちょっとシリーズ再開したのは、間違ったんじゃないか、〈マンハッタンの戦慄〉で終わらせていればよかったのに、と思わなくもなかったんですが、〈始末屋ジャック 見えない敵〉からまた面白さが増して、〈深淵からの脅威〉で〈ナイトワールド〉へのリンクが濃くなっていくさまは、わくわくするような展開。
あらためて、物語をとことん面白く創造するウィルスンの凄さというものを感じました。
〈ナイトワールド〉では語られていなかった予想外のジーアの妊娠が、今回のシリーズのキーワードかもしれません。
そしてニューキャラ?である、謎の女ハータの正体は?
今回、また一歩、〈ナイトワールド〉に向かって、いろいろなアイテムや懐かしの人物が出てきます。
各地に埋められた柱や「大綱」
そして、グラーケン?(グレーケンか)
もちろん、ラサロムも。
なにげの日本語アイテム、ホカノのカルト宗教団体の動きも気になるし。。。
そういえば、今回、あとがきが、訳者の大瀧啓裕さんではなかったですね。
もしかしたら、出版を中止した扶桑社への恨み辛みを書かれるのが怖かったから?(笑)

http://a248.e.akamai.net/f/248/37952/1h/image.shopping.yahoo.co.jp/i/j/7andy_32289807
扶桑社ミステリー 2009年9月発行
★★★☆
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

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