〈銀色の国〉逸木裕

自傷と死にたいとツイートすることが日課になりつつある浪人生の、くるみは、あるときツイートにいいねをしてくれる人物に、銀色の国へと導かれる。。。
一方、自殺対策NPO法人の代表である、晃佑は友人の自殺を知る。
どうやら友人はそこに残されていたVR(バーチャルリアリティー)用のゴーグルで実験的な何かを観ていたというのだ。。。
じつは、あらすじだけでホラーだと勘違いして図書館予約したんだけれど、見事に外れた(笑)
でもホラーでなかっただけで内容的にはまずまずなので、それなりには楽しめる。
難を言えば、犯人があっけなさ過ぎて、え~そんな馬鹿なという感じで、どうせやるなら、犯人にとことんやってもらいたかった感じもする。
そこのところが狂っている人間の犯行の話としては物足りなかったのかもしれない。

2020年5月発行 株式会社東京創元社 ★★★

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〈クジラアタマの王様〉伊坂幸太郎

製菓会社に勤める岸は、お菓子に画鋲が入っていたという消費者のクレームを担当することになり、会見で謝罪する原稿もなんとか作成した。
が、会見で岸の作成した原稿を無くした部長が、空気を読めない発言をしたために、騒ぎが大きくなってしまう。
だがこのことはこれから起きるメインの始まりに過ぎなかった。。。
なるほど。。。
今回、伊坂幸太郎さんの文章の間に紛れ込むように、どこか中世の騎士な感じの人たちが巨大な動物相手に戦っているというイラストが描かれているので、不思議な感じがしましたが、一応つながりを見せてくるところがこの小説の落としどころだったかもしれない。
最初はこの設定も楽しめたけれど、ラスト近くに行くにしたがって、ふ~ん、な感じになってきた。
やりたいことはわかるのだけれど。。。
いつもと違って最初のテンションをラストまで維持できない何かがあったように思う。

2019年7月発行 NHK出版 ★★★

〈シーソーモンスター〉伊坂幸太郎

海族と山族は必ず諍いを起こしてしまう。
というルールをもとに古代から未来までの、一族の対立を8組の作家によって描く企画的なプロジェクトのようです。
著者の場合の対立の話は、嫁と姑。
最初は上手くいくと思っていた嫁と姑の同居だったが、どうもうまくいかない。
時は昭和のバブルの真っただ中、人々は金余りで浮かれていた時代。
ある日、嫁は姑の周りで多くの死人が出ていることに気づき、疑いの目を向ける。。。
この話に、実は嫁は〇〇〇だったという、とんでもない設定を紛れ込ませるんですが、そこはさすが伊坂幸太郎という感じで、さらりと読ませてしまうんですね。
実は姑の正体は?は、最初から読めてしまったけれど、これはミステリー小説ではないからすべてオッケーといった感じ。
シーソーモンスターのほうは★★★☆
その未来を描いたスピンモンスターは、子供のころに2台の車が交通事故を起こし、互いに乗っていた両親と姉を亡くし、生き残った少年2人があからさまには敵対しないけれど、大人になっても、なぜか出会ってしまう話。
こちらのほうは最初はなかなか読ませたのだけれど、だんだんしりつぼみになってきたような印象を受けた。
ある一定のルールがあるから、それが足かせになっている感じがした。
なのでスピンモンスターのほうは★★★

2019年4月発行  株式会社中央公論社

〈フーガはユーガ〉伊坂幸太郎

暴力男を父親に持つ双子の少年、優我と風我は、誕生日になるとある事が起きる。
そのことが原因で、あるとき、トイレの隠しカメラに映っていた優我に関して、フリーのディレクター高杉が接触してくる。。。
ちょっと特殊な能力を持った双子の話。
根底には児童虐待があるけれど、そちらばかりに気をとられていると、著者の思うつぼかもしれない。
特殊な能力の双子だけれど、伊坂幸太郎が描くと、その世界にすっと馴染んで普通のことのように物語るから、そういう能力もありだな、と思わせてしまうところにこの話の醍醐味みたいなものがある感じ。
優我とハルコ、ハルタ親子の結末が読み手の予想を覆すところはちょっと切ないけれど、ラスト的にはしっくりくる。
とはいえ、正義が勝つ話なのに、あまりすっきりしないのは、今回はこういったのを狙ったんだろうな、と、そんなことを思う私がいます。

2018年11月発行 実業之日本社 ★★★☆

〈クリスマスを探偵と〉伊坂幸太郎

アマチュア時代に書いた作品を手直しして「文藝別冊 伊坂幸太郎」というムック本に載せたのを「せっかくクリスマスの話であるから、プレゼントできるものにしたい」との編集者の提案で、マヌエーレ・フィオール氏というイタリア出身の方が絵を描て絵本になったらしい。
内容は、クリスマスイブの夜に浮気相手を突き止めるために探偵カールが男を尾行していたが、おりしもこの街にはサーカスから逃げ出してきたという若い男の話でもちきりだった。。。というもの。
あいかわらず話の展開が巧みすぎる伊坂幸太郎というところ。
サンタクロースに関するいろいろなファンタジーを盛り込み、ホラ噺と登場人物に断言させながらも、そのファンタジーをいつのまにか現実に引き出してくる。
ここの具合が絶妙かもしれない。
ラスト、もう少し先まで読みたい気がしたけれど、あえてここまで描くのがよかったかもしれない。

2017年10月発行 河出書房新社 ★★★☆

そうそう、今年の本屋大賞の翻訳部門で1位だった「カラヴァル」という作品が、昨日から一か月間無料公開されているらしいので、せっかくだから読んでみようと思っている→http://kinobooks.jp/lp/caraval/
とりあえずはあと一冊読んでから。。。
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司をよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

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