〈死んだら飛べる〉スティーヴン・キング&べヴ・ヴィンセント編

恐怖のフライトアンソロジーということで飛行機嫌いのキングが発案者のようです。

貨物 E・マイクル・ルイス
大空の恐怖 アーサー・コナン・ドイル
高度二万フィートの悪夢 リチャード・マシスン
飛行機械 アングローズ・ビアス
ルシファー! E・C・タブ
第五のカテゴリー トム・ヒッセル
二分四十五秒 ダン・シモンズ
仮面の悪魔 コーディ・グッドフェロー
誘拐作戦 ジョン・ヴァーリイ
解放 ジョー・ヒル
戦争鳥(ウォーバード) デイヴィッド・J・スカウ
空飛ぶ機械 レイ・ブラッドベリ
機上のゾンビ べヴ・ヴィンセント
彼らは歳を取るまい ロアルド・ターム
プライベートな殺人 ピーター・トレメイン
乱気流エキスパート スティーヴン・キング
落ちてゆく ジェイムズ・ディッキー

「大空の恐怖」はホームズもので有名なコナン・ドイルはまさしく高いところを飛行機で飛ぶ恐怖を描いていま読んでもなかなか楽しめる。しかもライト兄弟の初飛行(59秒!)から10年後に書いた作品というので凄いの一言。
「高度二万フィートの悪夢」は昔、トワイライトゾーンだったかのドラマで観た事がある。一人の乗客の男が、窓の外にいて飛行機の翼の部分を壊そうとしている人間の姿をした怪物に翻弄されるんですが、自分にしか見えていないということで、本当のことなのか、ただ単に男が狂っているのか、という話。これ読んでマシスンが書いていたのかと初めて知った(笑)
「機上のゾンビ」の著者はキングと共にこのアンソロジーを編んだ人。ゾンビが蔓延した世界で生き残った人たちが飛行機に乗り込んで脱出を図るという話だけれど、ラストでやはり落としてくる(笑)
「乱気流エキスパート」はキングの書下ろし。なかなか面白いのだけれど、凄く曖昧な話でもあるかもしれない。でもキングにかかるとその曖昧設定もどうにかなるから不思議。。。
ラストの「落ちてゆく」は29歳のスチュワーデスが飛行中に突然開いた非常口から外に吸い出されて墜死した実話を詩篇という形で描いた作品。こんな高いところから落ちるのってゾッとすると思って読んだが、実際は瞬時に凍りつくようなので、そっちのほうが救いがあるかもしれないと思った。。。
飛行機はまだ一度も乗ったことがないけれど、これを読んでもっと乗りたくなくなったかもしれない(笑)

2019年10月発行 株式会社竹書房 ★★★☆

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〈心霊電流上・下〉スティーヴン・キング

タイトルがこれだけから(笑)、正直、あまり期待していなかったのだけれど、ひっさびさに、キングがやってくれた感が半端なくて、興奮冷めやらないって感じです。
上巻は少年がギタリストになってヤク中に至るという、ちょっとした年代記のような青春回顧録っぽいノリで、ホラーと謳っている割にはホラー度低めかなと思っていたんですよ。
ただ唯一、妻子が死んだことで、信仰を捨てた神父が電流を使って人を癒したりとかするところが、ちょっとホラーかなと思っていたんですけれど、下巻もこんな調子だったので、このままキングらしくちょっと良い話にまとまっていくんだろうと思っていたんです。
ところが下巻も三分の二が過ぎたところから(!)、ホラー好きにはたまらん展開になって、キリスト教会が禁書にした本とかラヴクラフトだとかの方向になって、ここからが一気読み(ここに来るまでの過程がしんどかったが)
ホラーとしては危険な方向なんで、本当はここからが始まりといったほうがいいかもしれない結末に、ゾゾゾッときた。
正直、キングの本を読んでいて怖いと思ったことは一度もなかったのだけれど(すまん(笑))、このラストは非常に怖かった。
この下巻、三分の二ページ以前までの出来だったら、評価が★★★だったけれど、この下巻、三分の二ページ以降の展開で、☆が増えたかもしれない。
キングはやっぱ、やってくれる。。。

2019年1月発行 株式会社文藝春秋 ★★★☆

そうそ小野不由美さんの「十二国記」の発売日が決定したようです。
1、2巻が10月12日(土)、3、4巻が11月9日(土)
なかなかの大作のようですね~
戴国が舞台のようだけれど、戴国って誰の国だったけか、と、そこから復習しないといけないみたいです(汗)

〈任務の終わり上・下〉スティーヴン・キング

「ミスター・メルセデス」「ファインダーズ・キーパーズ」に続く、退職した刑事ホッジズがミスター・メルセデスの犯人を追うシリーズ三部作。
前の二作でミステリー分野に進出したキングですけれど、ラストの巻はホラーで決着ということのようです。
前作の「ファインダーズ・キーパーズ」の終わりころで、次の巻はホラーになるということを示唆していたので、この流れはわかっていた流れですけれど、ラストまでミステリーで決着しないのは、やはりキングは根っからのホラー作家ということなんでしょう。
私はキングのミステリーよりもホラー大歓迎な人ですが、結局、ラストはホラーの割にはワクワクするような仕掛けもなく、派手さもなく、予想外な展開もなく、地味に終わった感じもします。
だからといって決して悪い出来ではないんですが私としてはどうもしっくりこない。
このシリーズ始まった時から何か乗れないものを感じていたんですけれど、最後までそんな感じだったかも。
あくまでも私の見解ですが。
とりあえずは次の新作に期待します。
しかし「コロラド・キッド」の続篇はどこに行ったんだろう。。。

2018年9月発行 株式会社文藝春秋 ★★★

〈ファインダーズ・キーパーズ上・下〉スティーヴン・キング

「ミスター・メルセデス」の退職した刑事ホッジスが事件を解決するシリーズ第二弾。
どうやらキングのガチのミステリーは三部作になる模様ですね。
あらすじは、アメリカ文学の巨匠であるロスティーンの家に強盗が入り、巨匠が殺され、現金と構想ノートが奪われる事件が勃発。
その三十年後、父親がミスター・メルセデス事件の後遺症で働けなくなり、経済的に余裕のないソウバーズ家の息子ピートは、土に埋まっているトランクから現金と大量のノートを見つけるのだが。。。というもの。
巨匠の構想ノートが盗まれるところは、キング自身もこういうノートをかなり持っていそうで妙なリアリティがある。
それ以外は、ミステリーとして目新しいところもなく、ただ少年と犯人が対決する後半部分の展開はどんでん返しもあるわけでもないから、ちょっと読むほうは退屈だったかも。。。
そのあとのミスター・メルセデス事件で病院送りになった犯人が不気味な動きをしていることから、次の最終巻は、やはりこの方が前面に出てくるのかもしれない。
私的には「キング、本気でミステリーに挑まなくてもいいんじゃないの?」(笑)という感じだけれど、とりあえずは最後までは付き合うことにする。

2017年9月発行 株式会社文藝春秋 ★★★

〈ジョイランド〉スティーヴン・キング

海辺の地方にある三流どころの遊園地「ジョイランド」
かつてはここの幽霊屋敷で殺人が起き、いまだに犯人が捕まっていない遊園地でもある。
苦学生のディヴィン・ジョーンズは新聞の求人欄に載った広告の文句に惹かれてそこで働くことになるのだが。。。
青春回顧的な感じで描かれているので、ちょっと「スタンド・バイ・ミー」な感じが駄々漏れてくる。
「スタンド・バイ・ミー」は何が起きるかわからない展開で新鮮だったけれど、この本はだいたい、あらすじを読めば結末がわかるという感じで、あまり目新しさがないのが残念な感じかも。
青春ミステリーにちょいとホラー風味を加えたキングお得意な設定である本書。
無難といえば無難なまとめ方に、ちょっとしんみりさせる結末。
何をやらせてもうまい具合にまとめてしまう安定さが、最近のキングなのかもしれない。

2016年7月発行 株式会社文藝春秋 ★★★
プロフィール

藤中

Author:藤中
好きな作家は、
F・ポール・ウィルスン。
他にスティーヴン・キング、ブレイク・クラウチ、ジョージ・R・R・マーティン、伊坂幸太郎、近藤史恵、島田荘司などをよく読んでいます。
たまに映画関連、海外ドラマ関連、KinKi Kids関連の投稿があるので、
気をつけてください。

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